2013年04月17日

ローパスフィルタの効果

今日はローパスフィルタの効果について懸賞してみる。というのも、先日のオフ会の時に組立てさんにローパスフィルタを付けても殆ど無しと変わらないんだけど、という話がでました。現状、殆どの人が低域には抵抗直列、おしくは固定ATTで音圧の調整をしてる位でローパスを入れてる人はいないのではないかと思います。先日の検証では抵抗を直列に入れた場合は低域は減衰するけど中域以降は減衰しないことが分りました、固定ATTを入れた場合は全域にわたって減衰することも分りました。
なので、単純に低域が強すぎて抑えたい場合は抵抗を直列、音圧が高すぎるので中高域の音圧と揃えたい場合は固定ATTを使うのが良さそうです。ローパスフィルタは低域はそのままで中域以降を減衰させることで、中高域の
ドライバと被らないようにする場合に使います。

今回の実験では1000Hzでクロスするローパスを組むために75Ωと2.2uFを使いました。本当は、抵抗の値をもっと低くしたほうがいいのですが、手持ちがなかったためこの構成で実験しました。CRローパスフィルタは6dB/octです、これはクロスポイントで3dB、1オクターブ毎に6dBの減衰を行うネットワークになり、比較的
なだらかな減衰曲線を描くフィルタで、他には12dB/octなどもありますが、CRで12dB/octのネットワークを作る場合は2次フィルタが必要になり素子が増えるのであまりIEM向きではないと思います。

1000Hzのローパスを入れて測定した結果が以下の特性値になります。赤がフィルタ無しの値、青がローパスを入れた値です。約4.4dB減衰してるのが分ると思います。クロスポイントでは3dBの減衰ですから、誤差はありますが一応6dB/octのフィルタ通りの減衰になってると思います。

0416-10.jpg

次に1オクターブ先の2kHzの減衰量を見てみます、6dB/octはオクターブ毎に6dBの減衰です、計測値から約5.43dBの減衰してるのが分ります。誤差を考慮して大体フィルタ通りの減衰になってるのが分ります。こんな感じでローパスはオクターブ毎に減衰していきます、これが12dB/octのネットワークの場合はオクターブ毎に12dB減衰するので減衰開始から急激な曲線を描いて減衰していきます。

0416-11.jpg

ちなみに低域が減衰してるのは、今回使った抵抗が75Ωと高く、その抵抗のせいで減衰してるためです。なので、本来は値の低い抵抗を使わないと低域まで犠牲にしてしまうローパスになってしまいます。逆にローパスとして高域を減衰させたいけど、音圧調整で低域も少し減衰させたい場合などは抵抗の値を調整することでうまくいけそうです。
ラベル:自作IEM
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2013年04月14日

ネットワーク調整器具

昨日、カスタムIEMオフ会に参加してきました、幹事の組立てさん、参加者の皆さんお疲れ様です。いろいろカスタムIEMの視聴とかもしたかったのですが、場所が場所であまり聴けなく残念でした。ただ、いろいろ皆さんとお話させて頂き非常に参考になりました。

組立てさんの自作IEMは既に市販レベルと遜色ない綺麗な出来栄えで、シェルの造形やコーティング、樹脂充填などの話も非常に参考になりました。うまし君の自作IEMは3日かけて磨いたということで、こちらも非常に綺麗なシェルでした。というか皆さんの自作レベルが高すぎです(笑
地デジさんの自作IEMはIEMよりもIEMバイブの印象が強すぎです!(笑
K5さんのIEMはフェイスプレートの髑髏オブジェが凄く綺麗で、ああいうフェイスプレートはないので、あれば凄いアイディアだと思います。

次回は、飲み会と研究会の別開催ということなので、もっといろいろ話しや視聴ができることを期待しています。

さて、オフ会で刺激を受けてシェルも作り直しで、インプレから作り直しています。その間に、きっちりネットワーク調整ができるようにいろいろと調査を開始。調整器具はこんな感じで、Lowに直列抵抗、もしくは固定アッテネータとして2個の抵抗を挿せるようにしています。

DSC00120.JPG

Mid/Highはコンデンサー1発のハイパス、これに10proのブタバナを使って2本の音道チューブが挿せるようにしています。

DSC00119.JPG

ハイパスのコンデンサーはチップ用を改造。
DSC00118.JPG

まずは38AM007Mi/8aから調査開始、デフォルトの特性値と10Ωの抵抗を直列で入れた場合を計測、結果は殆ど変わらず。

100.jpg

次は30Ωを直列に入れた場合、デフォルトに比べて大体4dB位下がっています。

101.jpg

次は10Ωと10Ωで固定アッテネータを入れた場合、38AM007Mi/8aは1000Hzで148Ωなので、仮にこの値で減衰量を計算すると約6.3dBの減衰で合成インピーダンスが19.3Ωになります。
計測結果からは何故か約12.3dBの減衰量、計算の倍も減衰してるのは何故だろう・・・・

102.jpg

次は中高域に使う予定のED-29689の計測です。まずはCT接続でノーマル接続。CT接続の方が全体的に減衰しています。1000Hz時で約5.2dBの減衰。あれ、組立てさんが2389で計測したときは、CT接続の方が音圧があがってたはずなんですが、28689だと減衰します????今度、2389で計測してみましょう

103.jpg

次はCT接続に2.2uFのハイパスを追加。

104.jpg

4.7uFのハイパスの場合

105.jpg

2.2uFと4.7uFの比較、4.7uFの方が高域での減衰が大きいです。

106.jpg

次はCT接続の29689とノーマル接続の29689をパラレル接続して2ドライバで計測。パラレル接続した方が2ドライバにもかかわらずCT接続1個より10dB位減衰しています。あれ、パラレル接続は音圧は2倍で+6dBになるはずじゃ?・・・・ちょっと分かりません、次回は同じノーマル接続2個を使って、パラレルとシリアルの値を計測してみましょう。

107.jpg

抵抗無しの38AMに2.2uFのハイパスを入れた29689を繋げるとこうなります。これだと、38AMの方が音圧が高すぎます。
109.jpg

38AMに10Ω+10Ωのアッテネータを入れたものに、2.2uFのハイパスを入れた29689を繋げるといい感じになります。1500Hz位で29689に繋がる感じになりました。ただこれだと、中高域が強めで低域が中高域にかき消される可能性もありそうです。

108.jpg

低域強調するなら38AMに30Ωの抵抗を直列に入れたこっちがいいかも。2800Hzから29689に繋がる感じになります。
110.jpg

ラベル:自作IEM
posted by 682 at 23:37| Comment(0) | CIEM Tips ネットワーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月25日

位相編

以前、組立て工作員さんのblogでどうしても中域でディツプができて、片方のドライバを逆相接続にするとディツプが解消されるけど、その理由がわからないと書かれていましたので、解説してみたいと思います。ただ、自分なりに調べた結果で内容で正しいかどうかはその道のプロではないので分りません。

組立て工作員さんの記事は以下になります。
UE7proプロト作成 その1「位相編

音とは空気中で起こった何らかの振動が波のように伝わっていくものです。そしてこの波の部分が完全に逆転してしまった状態を、「逆相」や「逆位相」あるいは「位相の反転」などと呼びます。但し、この逆相の音は単独では意味をなさず、元の音と重なった時に変化が現れます。同じ位相の音が重なると音が大きなり、逆相の音が重なると音同士が打ち消しあいます。

これがどうIEMの特性に影響を及ぼすかを説明します。下図の見てください、仮にHighドラとLowドラの2way構成があったとします。このとき、HighドラとLowドラの音道チューブは同じ長さにします、音道チューブを通って耳に届く音は同位相になります。

同位相.JPG

次に下図を見てください、今度はHighドラとLowドラの音道チューブが異なってる場合、この長さにより音が耳に届く距離が変わりそれによって耳に届いた時の位相に変化が現れます。この音道チューブの長さによって音が届いた時に位相がHighドラとLowドラで逆相になってしまった場合ディップが生じてしまいます。

逆位相.JPG

次に下図を見てください、Lowドラを逆相で接続することでHighドラに対してLowドラが逆相になりますが、音道チューブを通って届いた音は最終的に同位相になり、ディップが解消されます。

逆位相接続.JPG

このディツプが発生する周波数は計算式で出せるらしいですが難しいのでパスします。周波数特性を計測して不自然なディップがあった場合は音道チューブの長さによる位相変化と考えて逆位相にして再計測してみるといいと思います。
ラベル:自作IEM
posted by 682 at 10:33| Comment(2) | CIEM Tips ネットワーク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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